マスターの気分転換ブログ。
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幸福な王子
2008年04月16日(水) 12:12
皆さんは、むかし「幸福な王子」という童話を読みましたか?
僕も読んだと思うのですが、どうもハッキリとは・・(^^;)

ただ、台座の上に王子さまの像が立っていて
その周りをツバメが飛んでいる絵は覚えていました。
そして、王子さまの目がサファイアで出来ているのだけど
それをくり抜いて誰かに上げてしまったような・・・

はなはだ曖昧な記憶であります。(ケロロ調

最近は良く近所の公立図書館に行くのですが
そこで、たまたまこの「幸福な王子」のCDを見つけたのです。

講義をMP3に収録して、何度も聴きなおして勉強しているのですが
さすがに集中力が失われていく。
そこで音楽も収録して聞いているのですが
気分転換にストーリー物でも借りてみようと物色しているところでした。

「あれぇ?これって『幸福“の”王子』じゃなかったっけ・・」

ま、この程度の記憶です。

さて、さっそく借りてきて聞いてみました。
朗読というよりも、声優さんたちが出演したラジオドラマみたいなものです。
効果音や音楽もついています。

ツバメ(の声優さん)が可愛らしい声なのと
会話調というより古めかしい本の口調が出ていて
(王子がツバメを呼ぶときに、いちいち「ツバメさん、ツバメさん、小さなツバメさん」と呼ぶのです。)
そのアンバランスさが面白くて聞いていました。

ところが、なんとも終わり方の後味が悪い。
しっくりしないのです。

要するに、王子さま(像)が自分を飾っている宝石や金を
ツバメに剥ぎ取らせて貧しい人たちに配らせるのですが
結局、ツバメは死んでしまい
王子も体を溶かされて心臓だけツバメと共にゴミ箱に捨てられるのです。

でも、そこで神様が登場して天使に
「町の中で最も貴いものを二つ持ってきなさい」と命じます。

“おっ!やっと王子さまとツバメの善行が報われるのだな!”
って思うじゃないですか。童話だもの。

とりあえず物語は予想通りに順調に進みます。
天使が王子の心臓とツバメの死体を神様のもとに持ってくるのです。

そして神様が「よく選んできた」と天使を褒めます。

“いいぞ、いいぞ!”って思うでしょ?普通。

でも、次の神様の言葉に愕然。

「この小鳥は天国の庭園で永遠に歌わせよう。
そして、この幸福の王子は黄金の都で永遠に私を賛美させよう!」

えっ!それ何!?って思っちゃいました。

物語の中では、王子は自らの体を剥ぎ取り、
ツバメは仲間のいる南の国に渡らずに
王子と共に貧しい人たちを助けたために越冬できず死ぬのです。

それなのに「永遠に歌わせる?」、「私(神)を賛美させる?」

物語は、この神様のセリフで終わっています。
果たして王子とツバメは、どんな顔でこの神様の言葉を聞いたのでしょう。

童話としてハッピーエンドを期待していた僕には
ちょっとショックでした。

そうなると、タイトルの「幸福な王子」(原題:The Happy Prince)さえ
皮肉に思えてきます。

しかも、宝石などで救われた人々は
誰一人として神様に感謝していないんです。
芝居を書いている若い貧乏作家などは、宝石を発見して
「これは僕の熱烈なファンからだろう!」と自慢するありさま。

世の中の不条理のほうが際立ってしまった物語でした。

でも、これを書いたのはオスカー・ワイルド。
彼のシニカルな世の中の見方が、あえてオブラートに包んだような
本当の味を隠す世界観に反発したのかも知れません。

子供向けの童話、として読んだ僕が間違っていたのかも。
これは、きっと大人に向けての誠意に対するアンチテーゼだったのですね。
あるいは、報われぬ中での真の奉仕精神についての指針だったのかも。
はじめまして。ちょくちょく読ませていただいております。初めてのコメントです。
私も同感だったもので。
姉が「本当は怖いグリム童話」という本を買っていましたので、その関連本を読んでいましたら最後のほうにグリムではないですが、この「幸福な王子」が載っていました。
あまりにもグリム童話がエログロすぎて、、、トホホ(死語)な状態でしたので、このお話を読んでいたとき、久しぶりに童話らしい、いいお話だなーと思ってウルウルしていたところで、シメが神様のお言葉
「この小鳥は天国の庭園で永遠に歌わせよう。
そして、この幸福の王子は黄金の都で永遠に私を賛美させよう!」
ですもんね。
非常にがっかり、、、しましたですよ。マスター

>タケゾウさん

コメありがとうございます。

僕の中にも二面性はあると思うので、
ときには「ただヒラスラ癒されたい」と明るく楽しい話を期待することもあるし、
逆に、あまりに甘すぎると「それって現実を直視しない偽善的態度なんじゃない?」なんて
妙に斜に構えた気分になることもあります。

だから、どちらも理解できるのですが、
途中まで、本当に涙が出るくらいの美しい話だったので
できれば本当に「幸福な」王子とツバメになって欲しかったなぁって思ったりしたわけです。

ちょっと神様ぁ!もっと別のことさせてあげてよぉ!って(笑)
こんにちは
翻訳によっては

「これは僕の熱烈なファンからだろう!」
と自慢するシーンが無く
「天国の庭園でこの小さな鳥は永遠に歌い、
黄金の都でこの幸福の王子は私を賛美するだろう」

という言い回しになっている本もあります。

言い回し一つでこんなにも意味が変わってくるんですね。
原文を一度読んでみたいです。
>こんにちは
>Dさん

このブログ、だ〜〜〜〜いぶ更新していないんです。
それなのにレス入れてくださってありがとうございます。

え〜っと、僕の書き方が分かりにくかったかも知れませんが、
「これは僕の熱烈なファンからだろう!」と言ったのは宝石をもらった「貧乏作家」で、
「天国の庭園でこの小さな鳥は永遠に歌い、
黄金の都でこの幸福の王子は私を賛美するだろう」 と言ったのは、
最後に王子とツバメが死んでから行った天国での「神様」のセリフなんです。

それにしても、こういうのをきっかけにして
原文を読んでみたいと思うのはいいことですね。
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